か強診とは

正式名称:かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所

2016年4月より、厚生労働省により定められた歯科医院の施設基準の1つです。

少子高齢化に伴い、従来の治療中心型の治療ではなく、う蝕や歯周病などの予防や患者個々の状況に応じた口腔機能の維持回復を目指す目的で定められました。

その基準は下記に示すように多岐にわたり、全国7万歯科医院のうち、この基準を満たしている医院は10%未満です。

そのため、か強診の基準を満たしている医院は、より安心安全が得られる歯科医院と言うことができます。

施設基準

基準.1

過去1年間に歯科訪問診療1又は2、歯周病安定期治療及びクラウン・ブリッジ維持管理料を算定している実績があること。

基準.2
  1. 偶発症に対する緊急性の対応、医療事故及び感染症対策等の医療安全対策に係る研修
  2. 高齢者の心身の特性、口腔機能の管理及び緊急時対応等に係る研修

上記を修了した常勤の歯科医師が1名以上配置されていること。

基準.3

歯科医師が複数名配置されていること又は歯科医師及び歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されていること。

基準.4

診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の連携体制が確保されていること。

基準.5

当該診療所において、迅速に歯科訪問診療が可能な歯科医師をあらかじめ指定するとともに、当該担当医名、連絡先電話番号等について、事前に患者等に対して説明の上、文書により提供していること。

基準.6

当該地域において、在宅医療を担う保険医療機関と連携を図り、必要に応じて、情報提供できる体制を確保していること。

基準.7

当該地域において、他の保健医療サービス及び福祉サービスの連携調整を担当する者と連携していること。

基準.8

口腔内で使用する歯科医療機器等について、患者ごとの交換や、専用の機器を用いた洗浄・滅菌処理を徹底する等十分な感染症対策を講じていること。

基準.9

感染症患者に対する歯科診療について、ユニットの確保等を含めた診療体制を常時確保していること。

基準.10

歯科用吸引装置等により、歯科ユニット毎に歯の切削時等に飛散する細かな物質を吸引できる環境を確保していること。

基準.11

患者にとって安心で安全な歯科医療環境の提供をおこなうにつき次の十分な装置・器具等を有していること。

  1. 自動体外式除細動器(AED)
  2. 経皮的酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)
  3. 酸素供給装置
  4. 血圧計
  5. 救急蘇生セット
  6. 歯科用吸引器